ハイエク 知識社会の自由主義

体重:62.8

ハイエク 知識社会の自由主義 (池田信夫) を読みました。ハイエク自体はブラックスワンの著者タレブも言及しているので知っていました。本書はハイエクが経済学に及ぼした影響・1930年から2000年頃までの経済学の歴史を解説したものです。

そもそも経済学の基礎知識があまり無かったので読むのに苦労しました。
しかし、経済学ってどうしてこんなに時代によって “正しいとされる考え” が変わるのでしょうか?
アダムスミスがいて、ケインズが登場して、サミュエルソン、フリードマン、ハイエク と目まぐるしく変わりますね。これは斬新的進化なんでしょうか。なんか宗教の宗派争いの様にみえます。

ケインズが「不況で需要がないなら公共投資で需要を作れやボケ!乗数効果で経済ウハウハ」と言って国の財政運営に革新をもたらしました。今の日本の政治家は基本的にこの政策を踏襲してバブル後財政政策で金をバラマキ続けました。20年も。でも経済は回復してません。何故でしょう。

このケインズ的発想って自分では経済学的に”正しい”と思っていたんですが(別に深く考えていたわけではありませんが)、世界の常識的から見るとかなり色褪せたものなんですね。

ちなみにサミュエルソン、フリードマンは昔NHKの「マネー革命」にでていました。
「マネー革命」でフリードマンが言っていた「シカゴは自由な雰囲気で馬鹿なアイデアを受け入れてくれる土壌がある。そのアイデアの殆どは本当に馬鹿なだけだが、その中のほんの少しは何かを変える力を持っている。これがシカゴに住む面白いところだ。」この言葉が妙に好きでした。

それにせいても経済って色々な人が色々なレベルで色々が事をいいますね。そして議論が噛み合わない。

・国債で政府が破綻する
・国債をいくら発行しても、貸しているのは日本の銀行・国民なんだから大丈夫
・財政政策に意味はない
・乗数効果は実は 1を超えていない
・大量の国債でマネーストックをふやしてインフレを人工的に発生させろ

この本や池田信夫さんのBlogを読んで思ったのは、「経済評論家」と呼ばれている人を信用してはいけないという事でしょうか。テレビに出てくるこの肩書きの人は、知識が中途半端でどっかで聞いたような事を繰り返して言っている様な気がしてしょうがないです。

いずれにせよ、もう一度読もうと思います。

ハイエク 知識社会の自由主義」への0件のフィードバック

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です